スクリーンの誘惑

見た映画の記録を関係ないような雑感といっしょに。

「暗黒女子」

 学校というのは、階層社会だ。少なくとも女子の世界は。

 派手なトップ集団と、コアな世界を形成している地味集団。そしてそのどちらにも属さない中間層。だいたいどこもその3階層だと思う。

 その階層の決まり方というのは非常に不明確で、頭がいいわけでも、先生に取り入るのが上手いわけでも、家が金持ちなわけでも、特別見た目が良いというわけでもない。そして人徳があるということでもない。

 コミュニケーションの取り方はヤンキーに近く、社会に出れば一定の同質の集団に属するような人たちが、『学校』という強制的ごちゃまぜ空間の中で、根拠の見えない権力集団に属し、幅を利かせる。

 『学校』の階層は、その時代にしかない非常に不思議な社会だ。

 

 私が通っていた中学校では、トップ集団の女子の世界はどろどろしていて、常に誰かが『ハズ』されていた。

 こないだまでアヤカちゃんが一人でいたと思ったら、いつの間にかアヤカちゃんは集団に戻り、リエちゃんが仲間外れ。次はトモコちゃん・・・といった具合にエンドレスループを繰り返す。そして『ハズ』された女子は、一時的に中間層に受け入れを求める。これが中学の構図だった。

 そもそもその集団に属する理由も不明確だから、仲間外れにする理由も同様に不明確だ。人間同士だから合う合わないはあれど、出たり入ったりを繰り返す集団にはきっと明確な理由などなく、誰か一人を『ハズ』しておくことが集団の結束を維持するための要件だったんじゃないかな。

 なんだか非常にあほらしいが、そういうことが重要なのが学校社会で、大人になるための通過儀礼のような気もする。

 

 なんてことを思いながら見たのが、この「暗黒女子」。絶対女王が存在するトップ集団のどろどろを濃く、凝縮させている。

 

 トリックを暴いていくミステリーではないので、どうやって他人の秘密を握ったか、裏工作・偽装工作をしたのかなど、ミステリー視点で考えてしまうと解明できないことばかり。でもこの映画の本質は凝縮された女のどろどろなので、そんなことは大きな問題ではない。

 殺人・自殺・その他犯罪がぼろぼろ・・・。高校生でそんなことある?という疑問が浮かびそうだが、内容の軽重はともかくとして、これは『学校』という場の特殊性によってなせる話。

 『学校』における女子の恐ろしさがよく表されている。

 

 

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