スクリーンの誘惑

見た映画の記録を関係ないような雑感といっしょに。

「美しい星」

 なんだか不思議な映画だなぁ、と思っていたら、最後に突然のいい話風。

 結局全部妄想のような、でも説明のつかないところもあって、なんだかわけわかんないけどこれはこれであり。

 知らずに観たのですが、原作が三島由紀夫なんだね!読んだことないけど、こんなに不思議な作品を作る人なの・・・?原作にも興味が湧いてきた。

 

 それにしても、リリー・フランキーって色気あるよね。おじさんだけど、お父さんでもいけそうなくらいだけど、ちょっと抱かれてみたい。くらいの色気。

 

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「帝一の國」

 気軽に観られて楽しい映画だったな。重い映画の「映画観た感」も好きだけど、こういうのもないとね。

 未来の要人候補が通う高校なんて本当にあるのかしら。東の開成、西の灘、あたり?

 あまりにも縁がない世界すぎて想像が及ばないけれど、10代のうちからそんなに戦々恐々とすることがあるなんて、他人事ならおもしろい。

 

 若手俳優がいっぱい出る映画っぽかったので、多少の色眼鏡はあったけれども、ちゃんと映画として楽しいものですよ。

 難点をいえば、菅田将暉くんとかが出ていると、観客に若い女の子が多くて居心地がわるいってことですが、こればっかりはどうにも。

 

 そうそう。普段はあまり好きではない、むしろ苦手な音楽が、映画やドラマにはまった途端、ものすごくいいものに聞こえるときがある。

 「帝一の國」の主題歌、クリープハイプの「イト」もまさにそれだ。

 あの歌い方苦手なんだけど、なんだろうこの圧倒的なかっこいい感。作品にめちゃくちゃはまっている気がする。

 

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「ちょっと今から仕事やめてくる」

 精神的暴力で人が心を病んでいくさまを見るのはつらいものよね。

 双子オチっていうのは少々拍子抜けな感じもするけど、まぁミステリーじゃないしいっか。

 

 10年くらいまえに初めて本格的な精神的不調に陥ったとき、実家は温かかったなぁ。

 田舎が嫌いで、はやく東京に出たくて、帰らなくてもいいくらいの心持ちだったはずなのに。早々に実家が必要になって、いい親の元に生まれたなと思ったことを思い出したよ。

 

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「追憶」

 失恋したときに、悲しい曲を聞くか、明るい曲を聞くかは、派閥が分かれるところだと思います。

 迷いなく前者の派閥として生きてきて早10年以上。失恋に限らず精神的につらいときは、悲しい曲、暗い曲、人間の闇を感じる曲ばかりを聞いては、ひたすら泣くというのが私の定石。そのために、私のウォークマンには暗い気分用プレイリストがあったりします。

 むかし好きだったバンドは、明らかに病んでる時期と思えるアルバムが1枚あって、当時はそのアルバムばかり聞いているときもあったなぁ。

 こういう傾向は音楽に限らずで、映画なんかも一緒なんですね。

 今日は「帝一の國」にするか「追憶」にするか迷いまして、もうここ最近の低迷ぶりとすぐ泣く度合いを考えたら、ここは「追憶」しかないでしょう。苦しい気持ちを抱えて帰るしかないでしょう。

 と、意気込んで観にいった「追憶」。

 

 あったかくなるいい映画だった・・・!

 

 予告編を見る限り、暗い出来事を抱えた人たちの苦しい思いでいっぱいの映画だと思っていた。もちろん苦しい思いはあるのだけれど、最後には温かい気持ちになれる、静かに愛情の溢れる映画だった。

 劇的ではないけれど、すこしずつじんわりと心に温かみが沁みていく。人間は汚いばかりではないのだ。目をそむけたくなるほど汚いもののなかにも、綺麗な思いは残ることができる。

 

 夕日が美しい映画だけれど、桜も見てほしい。四方(岡田准一)が桜満開の道を歩くシーンが最高に美しかった。美しすぎてざわざわする、脳に鳥肌立つような感じがするくらい。

 

 想定する涙は流せなかったけど、これはこれでいい涙だったな。

『リバース』

 湊かなえの「リバース」を読んだ。いま藤原竜也主演で連続ドラマ化されている。

 ドラマ化されていることは本を読むときに同時に知ったが、先週ドラマを観てなにがよかったかってね、藤原竜也のダサさ!藤原竜也演じる主人公の深瀬くんは、絶妙にダサいんです。普通の範疇なんだけど、でもやっぱりなんかダサい。なんか冴えない。地味。パッとしない。

 藤原竜也といえば狂気の演技のイメージで、そんなに地味ダサな役できるんだろうかと思っていたけど、本当に地味にダサいんだよなぁ。猫背気味の姿勢とか、視線の動かし方とか、セーターの袖の長さが微妙に長いところとか、そういう小さいところから生まれるこの絶妙なダサさは、さすが藤原竜也、なのかもしれない。

 服の着方はね、大きくは逃げ恥の平匡さんと変わらないんですよ。丸首セーターの下にシャツを着るとか、基本は同じなのに、微妙な色や柄や丈や着こなしが、もうほんと、ぜつみょうにダサい。

 深瀬くんのダサさの再現度合いをみるためにドラマを見たっていいくらい。

 

 これに反して「人は見た目が100%」の桐谷美玲。全然可愛い。眼鏡かけてるだけで可愛いのはごまかせないからね。化粧っ気のなさが地の可愛さを引き立てちゃって、もう全然モテないリケジョじゃないですよ。見た目で得してる側の人間ですよ。たぶんまったく再現できていませんね。(原作読んだことないけど。)ちょっとは深瀬くんを見習ってほしいね。

 まぁ桐谷美玲の場合は、整形せずして途中から綺麗にならなきゃいけないっていう責任も負ってますからね。マンガの実写化の難しさを感じますねぇ・・・。

 

 あ、すっかり話が逸れてしまいましたが、リバースね。

 ストーリーに立ち返ると、大学時代の同じゼミの仲間5人のうち、1人が事故で死んでしまうんです。何年も経って社会人になってから、その事故が発端と考えられる事件が起こっていく・・・というお話。ミステリーなので、もちろん結末はおたのしみで。

 

 この本を読んでなにより気になったのは、男性同士にも女同士のような微妙な人間関係というのはあるものだろうか、ということ。

 自分が一番仲がいいと思っていた友人が他の友人と仲良くしているときの嫉妬心とか、自分の階層を考えて卑下したり引け目を感じたりするとか、友人のクラス(レベル)によるヒエラルキーとか。そういうのって女性特有のいわゆる"女の世界"だと思っていた。というか、いまでも思っている。

 でもこの「リバース」には、男のそういう世界が書かれている。男の世界にもそんなどろっとした感情があるものなんだろうか。違和感がありつつも、これが現実なら、男の世界の初めて見る部分かもしれない。

 同性同士の粘着質は、たいてい女性のものとして表現されるからね。

 

 ドラマは小説と展開が違うようで、重大だと思われる部分が異なっている。さすがに結末は同じところに落ち着くんだよね??といつつ、つい気になって今週からは録画予しています。

 

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「無限の住人」

 あああR12指定って、こんなに血みどろなんでしたっけ。

 いやぁどう考えたってわかってたんだけど、バッサバッサ。「100人斬り」って延べ人数じゃなく一度にだからね。バッサバッサ。どんどん死んでいきます。血がザバァッって飛ぶに留まらず、腕とか脚とかさくっとズバッといきますからね。侍の根性をもってすれば、上半身だけになっても動いたりしますから。いや恐ろしい。

 前々から思っていたんですが、映画や時代ドラマでよくある、1人対100人で1人が勝つの、そんなことある? どう考えたって同時でかかっていけばいいじゃん。四方八方から斬られて全部かわせるなんて、嘘っぽくないですか?

 武士道の精神は1対1というならともかく、決して1対1で戦っている訳ではないし、1人に対して100人で向かってる時点でとっくにフェアじゃないでしょう。

 なんてことを思うのも、血みどろのスクリーンからの逃避なわけですが。

 

 「バーニング・オーシャン」のときも書きましたが、人がいっぱい死ぬような映画は苦手なんですよ。「無限の住人」はね、これはもう完全に人がいっぱい死ぬとわかってたんですけど、なぜだかつい・・・。

 半分くらいは画面を直視していませんけど、ストーリーはおおまか把握してます。たぶん。

 でもね、思うんです。りんちゃん(杉崎花)の行動で、余計人を殺してるんじゃないかって。余計万次(キムタク)を傷つけてるんじゃないかって。

 

 万次(キムタク)はいろいろあって不死身になってしまうわけですが、死ねないってつらいんだろうなぁ。つらい、なんていう薄っぺらい言葉で表現してはいけないんだろう。

 いつか死ぬからさ。終わりが来るから。だからこそ、この限られた人生のなかでなにを選ぶか、誰を愛するか、苦しむわけでしょう。失敗の損失に後悔するわけでしょう。死なず老いずなら、いくら失敗しようとフラれようといくらでもリベンジすればいい。今後一切他のひとやものを求められないなんてこと、きっとないのだから。

 有限のなかで苦しむからこそ、映画に感動して音楽に涙できるのだ。無限のなかに、きっとそんなものはないんじゃないかな。

 万次の無限の苦しみをりんちゃんが支えるのなら、それはそれでひとつのしあわせなのかもしれないな。

 

 

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「美女と野獣」

 ディズニーの実写映画ってやっぱり最高!

 お城も調度品も細部まできらびやか。ヨーロッパの田舎の街並みも荒廃したお城も、ディテールまで手が込んでいる。こまやかに絶対に手を抜かない感じ、さすがディズニーです。

 ヒロインのベルが野獣と踊るときに着る、黄色いドレスの裾の刺繍まで可愛いの。細部まで繊細で、ディズニーの神髄を感じます。すっかり影響されて、今年の春夏は黄色のスカートでも買おうかしらなんて、いい歳して憧れがひろがっています。

 

  そして、ベルの可愛さといったら!ベル役を演じたエマ・ワトソンハリーポッターのときより、ずっと華やかに、美しく、可愛くなったよね。きらきらしたディズニー映画のなかで、誰よりも何よりもきらきら輝いている。

 ディズニー映画のヒロインに選ばれるなんて、女優としてはステータスなんだろうなぁ。本物の美女に選ばれたって感じ。

 

 あまりにも有名な「美女と野獣」なので、ストーリーはもうすっかりわかっている。それなのにハラハラして泣いてしまうのも、ディズニーマジックのなせる技なのでしょうか。

 こんなおとぎ話世の中に存在しないことはわかっているけど、それでもふわふわときらきらと揺らめいてしまう。この美しさ。きらびやかななかにいることの居心地のよさ。観終わったあとの、幸せな香りに包まれるような気持ち。

 あぁ、これはもしかしたら、男の人には伝わりにくい幸せなのかもしれない。

 

 普段ティーン向けの純愛映画みたいなものには一切手を出さない。そんなことないわ、みたいな荒んだ気持ちもあれば、あまりの差にいたたまれない気持ちもあり、とにかく手を出さない。

 でもディズニーくらい圧倒的なきらきらの境地まで来てしまえば、そんなくだらないことはもうどうだっていい。実際に起こらなくていい。美男美女だから成り立つことも上等。引け目や卑屈心なんかすべて取っ払って、夢を見させてくれるのがディズニー映画なのだ。

 ディズニーリゾートが「夢の国」と言われるだけあって、映画の世界も夢を見させてくれる。ディズニー好きでなくともたまらない。

 

 終始ミュージカル調でベルの歌声も美しいの。最後まで歌声が聴けるから、ねぇ、エンドロールもちゃんと観てね。

 

 

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